人の声が出る仕組みは、大きく4段階にわけられます。
① 肺から声帯に息を送り込み
↓
② 肺からの息で声帯を振動させ
↓
③ 喉や鼻、口腔で響かせて声にし
↓
④ 舌や歯、唇を使って言葉となる
実は私たちの「発声発語器官」は、本来は呼吸や食餌摂取のためのもので
声を出してしゃべるという機能は、進化の過程で副産物として獲得してきたものなのです。
他の動物、たとえばチンパンジーなどは、同じ器官を備え、声も多少は出せるのですが
人間のようにはしゃべれません。
声帯の場所や大きさ
声帯は、咽頭から分かれた気管の入り口である喉頭に入っています。
体の外から見ると、のどの中で最も前方に突き出た、俗称「喉仏」と呼ばれる部分の内側にあります。
皮膚の上から声帯の感触をつかむことはできませんが、声を出しながら喉仏を親指と人差し指で軽くつまむように
左右から優しく押してみると響く箇所があります。
軽く押すと声の高さや大きさが変わるところが声帯の大体の場所です。
声帯が入っているボックス(喉頭)が大きければ、それだけ声帯も大きくなります。
大きいということは幅も広いし、長さもあるため、低い声になります。
ただ大きいから優れているということではなく、大小は関係ありません。
声の能力は、低い音から高い音までなめらかに出せるかどうかで
より少ないエネルギーで、大きくいい音が出るのが優れた咽頭と言われています。